調査員 船の乗組員

私は「たんさ」の船上でナビゲーター業務に従事しています。航海中は、洋上という特殊環境のため、できる限り自分達で担当機器のトラブルシューティング※1を行う必要があります。また、使用機器の殆どが特殊かつ海外製のため、必要に応じてメールや電話で海外の業者にサポートを依頼します。その過程で新しいことを学ぶことができ、そのたびに成長を実感することができます。
この仕事は、真摯に向き合うことで、知的好奇心と向上心の両方を満たしてくれます。当然ながら、船上での仕事を進めるうえで他部署との協力が不可欠です。周りを巻き込み、時には巻き込まれつつ“One team”として困難な業務を安全かつ効率的に遂行できたときの達成感を私は大切にしています。さらには、常に外国の方々と一緒に働いているため、英語での意見交換を積極的に行うことで文化や考え方の違いを学ぶことができるのも魅力の一つです。
※1 システムや装置の不具合や問題の原因を特定し、それを解決するためのプロセスです。物理探査では、データ取得中や処理中の技術的問題が発生した場合に、機器やソフトウェアの問題を迅速に診断して修正しています。
DP部門 陸上のスタッフ

私はデータ処理業務に従事しています。データ処理は毎回異なるアプローチが求められ、取得海域ごとに特性を考慮して適切な処理とパラメータを選定する必要があります。適切な処理とパラメータの選定には、ディジタル信号処理※2や水中音響学※3などの様々な知識と、データ処理特有の経験が求められます。そのため、個人の力だけでなく、チーム全体の知識と経験を活かして処理を進めます。意見を自由に交換できる環境を整えるため、私は日頃からチーム内でのコミュニケーションを大切にしています。コミュニケーションは社内だけでなく顧客にも重要であり、顧客との密なコミュニケーションを通じて、お客様のニーズに合ったイメージング結果を実現できると私は考えています。
この業務のやりがいは、処理技術の進歩に伴い、常に新しい知識やスキルを習得し続けることが求められるため、自己成長の機会が豊富にあります。チームで協力し合いながら、複雑な課題を解決していくプロセスも非常に充実感があります。
※2 デジタル信号処理は、デジタルデータとして測定された物理信号に対し、分析や変換を行う技術です。物理探査では、取得した地震波や磁気、重力データなどをデジタル信号処理することで、ノイズを除去したり、特徴的な信号を強調したりします。
※3 水中音響学は、音波が水中を伝播する特性を研究する分野であり、物理探査においては海洋探査で重要な役割を果たします。音波の反射や屈折を利用して、海底の構造形態や資源賦存の可能性を探査することができます。水中音響探査は、海底の鉱物資源や石油・天然ガス探鉱に頻繁に利用されます。